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羽ばたく満月の下
妖しく君が笑った
ぼんやり伸びた影が
だらしなく溶けて染み込んだ
強く引き寄せてみたけど
すり抜けてしまったんだ
僕の心臓をえぐり出してしまえばいい
ポケットの中のそれで
深く深く君の心に絡めばいい
君の血肉として
落ちてきた空の下
強く手を伸ばしてみた
輝き過ぎた月が
少し馬鹿にして笑った
膝を抱えての目隠しは
僕はもう沢山だ
君の望みを僕に吐き出してほしい
醜い心も全て
君の優しさが嘘だったとしてもいい
僕の中の君は変わらない
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