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「おっはよー」
「あ、メイコ、おはよー」
新しいバイトも決まり。
意気揚々と教室に入ると、親友の小倉幸(おぐらさち)が笑顔で出迎えてくれる。
濃いめの化粧に、金髪の巻き髪。惜しむ事なく放り出したなま足。
言うまでもなく、ギャルである。
「なによー、ごきげんじゃない?」
「ぬっふっふ。わかるー?実はかなりおいしいバイト決まっちゃってねー」
変な笑い方をしながら、応えるあたし。
「えー、なにそれ。あやしー。やらしい店とか?」
長い巻き髪をくるくるしながら、サチが言う。
大人っぽくてムチムチのあなたが言うと、ほんとやらしいんですけど。
「違う違う!ちゃんとした仕事だよ」
「ホントー?」
「ホントホント、近所の金持ちの家でね、家政婦すんの。住み込みで」
「へー、家政婦。珍しい」
「でしょ?このご時世に贅沢な家があるんだねー」
そんな他愛もないことをしゃべっていると…
「きゃーーーーー!!!」
女子の黄色い声が上がった。
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