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「好きだったんです!!だから──」
やっぱり。予想通りの彼女の告白に、用意していた台詞を返す。
「ボクも好きだよ、フレイ」
「えっ?」
戸惑う彼女を抱き寄せる。
火の匂いが鼻につくが、今そんな事はどうでもいい。
やっと、
やっとだ。
ついにボクの願いが叶う。
「リーズさん、苦しい、です」
「あぁ、ごめんねフレイ」
気づかないうちに、力が入っていたらしい。腕の力を少し緩める。
その時ちょうど時計が目に入った。0時を少しすぎている。
「フレイ、誕生日おめでとう」
少し赤くなった耳元でそう囁くと、彼女の耳は真っ赤に染まった。
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