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「リーズさん?どういうこと?」
「こういうことだよ、フレイ」
フレイはまだ状況が飲み込めていない。笑顔のままリーズは、フレイの首筋に氷の刃を当てる。
ファイは急いで炎の鎖を構える。するとリーズは高らかに笑う。
「今の貴方では無理でしょう」
ファイ自身が一番わかっていた。
全盛期の自分が、やっとの思いで捕まえた氷の王。
あの時まだ彼は子供で、付け入る隙があった。しかし今はどうだ。
勝機が見出せない。
(孫、いや一族の危機というのに)
ファイは舌打ちした。
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