序章

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そんなことになっているとは露知らず、その男は街をふらふら歩いていた。その特徴的な髪と身長で大勢いる中でも嫌でも目立っていた。 やくざ達はその目標を見つけるや否や急に男を追い掛けはじめた。 男は何がなんだが分からなかったが、本能の命ずるままに逃げ出した。 しかし、数十分間全力で走るとさすがに疲れが見え始めていた。 そんな時に目の前に自転車屋があった。ちょうど店先に自転車も置いてあり、それに乗って逃げようと考えた。 しかし、その考えは浅はかだった。 その自転車は警察のもので、その上パンクしていてうまく漕げない状況だった。 仕方なく自転車を乗り捨てたのだが、警官がそれに気づき、それをきっかけに警官が応援を呼んで『ウホッ、男だらけの大運動会・変則長距離走』に参加した。 そして、現在の警官とやくざが協力?して一人の男を追うというシュールな光景が出来た。
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