プロローグ

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「あんたたち、いい加減にしなさいよ」 その声は教室内に響き渡った。 「なんだよ、空科」 「女の子いじめて何が楽しいわけ?」 「うるせぇな。お前もいじめられたいのか?」 男子たちが貴方を囲った。 わたしは驚いて声も出ないまま、貴方を見る。 貴方は優しく微笑んでくれた。 「構わないわよ。その代わりすももには手を出さないで」 「な……だ、駄目……っ」 わたしは慌てて貴方を止めた。 けれど貴方は動じない。 「まぁ私をいじめるなら、隣のクラスの花影聖良を呼んで、あんたたちを病院送りにしてもらうけど」 「な……っ!」 「花影って……めちゃ強いって噂じゃん……」
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