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「今日は、デコレーションの技
術を学びます。
まずは、各自で挑戦をしてみ
てください」
綾部先生がそういうと、生徒達は一斉に立ち上がって、キッチンへと向かった。
全く話を聞いていなかった私達も、とりあえずキッチンへと行った。
「あら。可愛らしいデコレーシ
ョンね。
さすがに、春日さんのセンス
はピカイチね」
元々用意されていたケーキに、生クリームを絞り出していると、その様子を綾部先生が覗き込んで褒めてくれた。
すごく、嬉しかった。
だけど、やっぱりさっきからひなたの顔が、頭から離れなくて。
「あ」
「あら。失敗かしら?
心に、何か迷いでもあったの
かしらね」
綾部先生は、クスっと笑うと、他の生徒の所へ行ってしまった。
本当、心の中がぐちゃぐちゃだ。
私は生クリームの入った袋を置いて、手に付いたクリームを舐めた。
カラーン・・・ コローン・・・
そして授業が全て終了し、日課と化した生徒会メンバーのお見送りをした。
瑞貴先輩、潤先輩、常盤先輩は、やっぱり私達を見つけると、黙って微笑んでくれた。
これも、何ヶ月もの月日を重ねて日常化した。
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