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「ねえ高杉君てほんま彼女おらへんのぉ?」
「え?…ああいないよ」
「ほんま!?ラッキーやな」
「なんでラッキー?」
「だって狙ってもオッケーやんか」
「ね、狙う!?」
「こら早紀抜け駆けはダメだよ!」
「ええやん莉子、早い者勝ちや」
正直今何が起こってるんだ!?
二人の女子が俺で言い争ってる?
こんなの初めてでどうしたらいいんだ?
俺が考えてると不意に後ろから声がした。
「ねぇ薫?」
「はい、なんですか?」
話し掛けてきたのは、さっき名前が同じだった子だった。
「同じ学年だから敬語なし!」
「あ、はい………うん」
なんだかこの人苦手かも
「ねぇ薫?」
いきなり名前で呼ぶし
「ん、何?」
「あたし見た事ある?」
「いや大学内ではないよ」
「大学以外では?」
「多分ないかな」
「……ち、やっぱ覚えてねぇか」
「え、今なんて?」
「ううん、なんでもないよ」
なんか今舌打ちが聞こえたような
「こら香、抜け駆けはいかんで」
「そうだよ香、ずるいよ!」
「ごめんねぇ~なんか薫見た事ある気がして」
「あ、名前でよんでるやん、ずるいわ~うちも呼びたい」
「大学で見た事あるでしょ香?」
「そうだけど………」
一瞬里山さんの顔が怖かったな、本当この人苦手かも
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