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覚醒軍人×軍人
カチャリ、と鍵の開く音がする。顔を上げれば、そこには僕‥いや、「フリッピー」がいた。
「ご機嫌よう、フリッピー。」
「…君もだろ。」
いつからか、僕は覚醒時の時の「フリッピー」を抑えられなくなった。それからすぐの事だったかな。彼に捉えられたのは。
いや、本当は最初から捉えられていたのかもしれない。
だって彼に拘束されたとき、僕が感じたのは憎しみでも恨みでもなくて、自分でも怖くなるほどの彼への愛。
「いつになったら、僕を帰してくれるの?」
だから、僕は毎日同じ質問をするんだ。そしたら、彼はいつも僕の瞼にキスをして、こう答える。
「帰しはしませんよ。貴方が死ぬまで、ね。」
あ、でも貴方が死んだら私も死ぬんですね。なんて冗談を言って微笑む彼がみたいから。
きっと僕はまた同じ質問をするんだろう。
あぁ、好きだよ、貴方が好きで好きで好きで好きで好きで好きで堪らないんだ。
「ねぇ、フリッピー。」
(貴方の声で)
(好きだと言って。)
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