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「ごめっ……俺なんかした?ごめんな?」
「ふっ…ひっ、く……きょうは…悪くない…っ…、僕が…僕が…っ」
泣きじゃくる僕に京はずっと頭を撫でていてくれた。
京は優しい。
でもそれが……その優しさが…………僕には痛いんだ。
でも今は………
「っ……もう少し……このまま………ごめ…ごめん…ごめんね…」
この痛みを感じていよう。
「……悠………き…」
京が何か言っていた気がしたけど、僕はそれどころじゃなくて泣き疲れて気を失いかけていた。
ねぇ…なんて言ったの?
そんな簡単なことを聞く気力もなくて僕は京の暖かさに包まれながら意識をとばした。
京……僕は貴方のことを想っています。
痛みが消えるその日まで――…
完
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