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いや、やっぱり電話しよう。
たまにはね。
実弥に電話をかけてみる。
プルルって3回くらい鳴って実弥がでた。
「おはよ、どしたーん?」
『もう夕方よ、ゆう。寝起き?』
「やーっす!(いえす)」
『そかー。あんさ、成人式どうする?』
「あー、まだ2ヶ月あるやん」
『あほか!もう11月やん。成人式は1月ですよー』
「うーん…」
『今家よな?今日はヒマDAY?』
「そうよ、来なさる?」
『うん、そのつもり。まだ学校やから行くとき連絡するわ、じゃー』
「あい」
―ツーッツーッ
『どなた?実弥?』
マッママ!
台所でママがコーヒーをいれていた。
いつの間に、いやいや全く気づかんかったんやけど。
「ママいつからおったん!!」
『んー、ママもわからんわー。はい、こちらコーヒー。今パン焼いてますので少々お待ちくださーい』
そう言って店員さんみたいにあたしの前にコーヒーをもってきてくれた。
「ありがとう」と返してコーヒーを口に近づけてフーフー。
いや、ママのコーヒーは天下一品。
「あ、ママー、実弥来るって。なんか成人式の話らしいわ」
『あんた呑気やもんなぁ。とりあえず振り袖はママの着るんやろ?袴はあれやしなぁ…』
「そのつもり。」
『えーなぁ…あ、りきちゃんは袴やっけ?』
ママはなにかとちゃん付けが好き。
だからりきとをりきちゃんって呼ぶ。
正直やめてほしい、りきちゃんとかな、はは…。
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