ごめんなさい。

4/6
前へ
/151ページ
次へ
車の中では終始無言。 「あ、あのっ。」 「なに?りこちゃん。」 この空気に耐えきれなくて。 何も考えずに話かけてしまった。 「今日はごはん、何食べましたか?」 なんだ、その質問。 自分でも笑えてくる、 「外食したよ。天ぷら屋さん。 りこちゃんは? 」 「え?あ、あたしっ・・・ですか?」 動揺し過ぎだよね。 もう平常心を装うのに必死 なんて事ない質問にも何故だかあたふたしてしまう。 それは何かを隠そうとすればするほど、わかりやすいもので。 「りこちゃんは だれと何を 食べてきた?」 先生は事実を知るはずもないのに、なぜか核心をつかれた気がして、動揺どころか、あたしの心臓は跳ね返っていた。 「だれ・・・と?」 「だれと?」 「なにっ・・・を?」 「うん、何を?」 繰り返される質問。 「ま、・・・まどかと。お酒とおつまみで・・・」 「まどかちゃんと、・・・だれ?」 ビクンっ!と無駄に反応してしまったのは、先生が見ていなかったと思いたい。 「だれ・・・と?と申します・・・と?」 。
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6176人が本棚に入れています
本棚に追加