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出会いはほんの数ヶ月前。
看護学校の体育大会中。
あたしはたくさんの荷物
を持って階段を急いで
降りて行った。
足元があんまり見えてなかったんだよね。
「うわあぁぁッ!ぎぁッ!」
そんな酷い声を上げて
あたしは階段の高い位置から、
勢いよく転げ落ちた。
「痛っ-いッ!!!」
「りこ、ちょっとッ!!
大丈夫?随分派手に
転んだね~、立てる?」
そう言って手を差し伸べてくれたのは、
同じクラスの高橋まどか。
「ん~もう最悪ッ。」
そう言って、彼女の手に
つかまったけれど。。
「イタタタタッ!
あ~ムリッ!!立てない。
あたし足イってるわ、これ。
めっちゃイタい!!
先生呼んできてくれる?」
あたしは痛む足首を押さえて、彼女にそう伝えた。
すぐに先生がかけつけてくれて。
とりあえず職員室のソファ-に座らされる。
「どれ~?見せて?」
ここは看護学校。
つまり先生は看護師さん。
あたしの足を触ったりして軽く診察される。
「イタいー!!そこ、痛いっ!!!」
右足の足首を少し押されただけでも
あたしは悲鳴をあげた。
「あら、骨イったわね。
すぐに外科に電話するわ」
そお言い残して先生は
内線から電話を始めた。
。
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