ロッチ コカド:)秘恋

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「なぁ、俺の授業 そんなにつまらへんか?」 授業が終わった後、 ルンルンで体育教官室に向かったのに… そこにいるのは 怒った顔の先生。 「だって……、」 「だってあらへんやろ? 俺かてなぁ、ガミガミ言いたないんやで。 でも、受験生なんやし もっとちゃんとせなあかんやん」 なんで… 「あ、あたし 大学いかないもん」 そんな怒ってばっかりなの? 「あんなぁ…、 眠いのもわかるけど 大学行かへんと就職出来へんくなんのやで?」 「…そんなのわかってる!」 「だったらなおさらやろ?!」 こんなの… あたしの好きな先生じゃない。 「夢の中の先生は もっと優しかった…」 自然と涙が頬をつたった。 もういい… やっぱりあたしのことなんて、生徒としてしか見てないんだよね。 先生が悪くないのはわかってる。 でもあたし、まだそんなに大人じゃないよ…。 「…待てよ」 そのまま教官室を 出て行こうとしたあたしを、 優しい香りが包んだ。
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