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そう、俺は学校に向かっていた。
律皇台学園という学校らしい。
らしいと言うには理由がある。
俺はその学校を知らない訳だ。
いわゆる編入生。
そんなところ。
「めんどいな、“加速”でも使うか」
そう考え、足に魔力を注ぎ込む。
が、その時ふと目線が横に逸れた。
あれは……?
「ようよう、ねえちゃん。俺らと遊ばねえ」
「もちろんイヤだとは言わねぇよなぁ~?」
大きな体格の男が三人。
そいつらに囲まれている女が一人。
なるほど。これがいわゆるナンパという類だな。
「ほら行くぜ。どうだマルオ。ホテルでも取ろうぜ!」
マルオと呼ばれた男はゲラゲラと下品に笑い出し、女を連れ出そうと無理矢理手を掴もうとした。
女は…………当たり前に抵抗している。
明らかに嫌がっていた。
あまり見ていて楽しい光景ではない。
銀髪の少年はそいつらに近づいた。
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