341人が本棚に入れています
本棚に追加
「昨日…銀ちゃん、うなされていたでショ?だから美味しいご飯を食べて、元気になってもらおうって思って…。でも失敗しちゃったネ」
…そうだったのか。
俺のために…
「ありがとな」
素直に嬉しくて、神楽の頭をわしわしと撫で、笑顔でそう言うと、神楽の頬が赤く染まった。
「熱でもあんのか?」
俺は顔をぐいっと近づけ、おでこをくっつけて熱を計ろうとした。
「な、なんでもないヨっ!」
神楽はくるりと背を向け、魚だったであろう物の片付けを始めた。
心配…かけたな。
俺は少し申し訳ない気持ちで神楽の横に立った。
神楽が不思議そうに俺を見上げる。
「俺のためにやってくれたんだから手伝うよ」
にこりと笑ってそう告げると、神楽もにこりと笑った。
台所の片付けを済ませ、朝ご飯を一緒に作った。
そして一緒に食べ、皿を洗い、歯を磨いた。
時計を見れば、もうすぐ新八が来る時間になっている。
今日も賑やかな一日が始まる…
.
最初のコメントを投稿しよう!