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「おはようございまーす」
仕事がないので、居間でのんびりくつろいでいると、がららっと引き戸を開ける音が聞こえた。
居間の扉が開き、新八が顔を覗かせた。
「よォ、新八」
「おはヨ、新八」
「おはようございます」
新八はもう一度挨拶をして、ソファーに腰を下ろした。
「それで?」
「んぁ?」
「いや、『んぁ?』じゃなくて仕事ですよ、仕事。まさか今日もないんですか?」
「ないな」
俺が質問に即答すると、新八は大きなため息をついた。
「今日で5日目ですよ、仕事ないの」
「そうだっけ?」
そんなになるのか。
まだ3日目くらいかと思っていた。
「大体よー、こんな不景気なんだから仕事ないのなんて普通だろうが」
「不景気じゃなくても仕事なかっただろうが!」
新八は俺の言葉にシャウトする。
朝っぱらから元気だな。
今日も新八のツッコミは冴えている。
そのツッコミに銀さん、10点あげちゃう。
「今月も給料なしなんて、まっぴらごめんですよ。なんせ月末にはお通ちゃんのライブがあるし、ニューシングルが発売されるんですから」
「うるさいアルなー。仕事がそんなに欲しいなら、自分で探せヨ、ダメガネ」
「ちょっと神楽ちゃん!?ダメガネなんて言わないでよ!」
新八は泣きそうになりながら神楽を見たが、ふんっと目を逸らされた。
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