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「……は?」
「聞こえなかったか?俺は毎日黒いドクロが描いてあるパンツと靴下を履いてるからだよ。」
不良達に動揺が見える。そりゃそうだ、ちゃんと意味があると思っていたチームの名前がそんな理由でつけられたなんて知らなかっただろうしな。
「どうしたお前達?」
気づけよ……不良達の身体が震えてんだぞ。絶対怒るだろうが。
「リーダー、その名前の付け方カッコいいすっ!!」
「そうだろ?やっぱり良いよな」
……だめだ、ついていけねぇ。ここにいると俺も馬鹿になりそうだから帰るか。
俺はそう思い、戒徒の方に向いて歩いていると不良達が声をそろえて
「なに帰ってんだよ!!」
「いや、お前達と一緒にいると馬鹿、いやアホがうつると思って」
「言い直したけどそれどっちにしても馬鹿にしてるよな!」
「うるさいぞハゲ」
そう言うとリーダーは、顔を真っ赤にして俺を睨んできた。
「なんだ?不毛地帯よりましだろうが」
「どっちにしても俺がハゲって言ってるじゃねぇか!言っとくけどなこれは剃ってるんだよ。もう許さねぇ、ぶっ殺してやる。お前達行くぞ」
そう言って不良達は俺に向かって火の玉やら鉄筋やらを投げてきた。
多分不良達は俺達が高校の制服を着てないところから、中学生だと判断し、超能力を使ってきたんだろうと思う。
でもな、それは間違いだ。
「誰が高校生からじゃないと超能力が使えないと決めた?」
刻一刻と俺を殺さんと向かってくる凶器を見つめながら、俺は己の力の名を言った。
「守護武装[アイギス]!!」
迫ってきた凶器が当たる前に、俺の前に透明な丸い盾がそれを防いだ。
「なっ!お前その年で超能力が使えるって事は」
「さあな?お前達がそれ以上知る必要はないな」
俺はアイギスを、俺と不良達の足元に大きな円を描くように広げた。
「終わりしてやるよ。家に帰ってメシ作らねぇといけないからな」
「何を言ってやがる?ただ俺達の足元に円があるだけじゃねぇか」
「確かに今はな……でもそれも終わりだ」
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