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ホームルームが終わって、俺は達也の元へ向かった。
なぜ皆が知ってるか、達也なら知っているかもしれない。
「達也」
俺は座ってなにやらニヤニヤとしている達也の横に立ち、声をかける。
しかし達也は、何かを見つめたまま反応しない。
「達也」
俺は達也の肩を軽く叩き、もう一度呼んだ。
「ん? おお悪い! どうかしたか? 」
達也は間抜け面をしたままこちらを向く。
「あのさ、なんで皆、俺の記憶喪失のこと知ってるの? しかも、ほとんどの人が信じてるみたいだし」
あの担任が言っても、あまり信じないだろうしな。
「ああ、それなら神崎だよ」
亜実?
「亜実がどうしたんだ? 」
亜実が何かしたのか?
でもあいつは、俺の入院中は学校行ってないから、伝えることは出来ないはず・・・・。
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