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次ふじわらさん歌ってくださいよー、
甘ったるい声で二の腕を揺すられ、仕方なくリモコンを手にとる。
―結局のところ、あの男はいなかった。
そらそうやんな、シフトとかもあるんやろし…
受付の男は太った坊主頭で、奥の方も覗いてみたがそれらしき人は見当たらなかった。
さして感情も込めずに淡々と歌詞をなぞっていく。
゛いつでも待ってるんで、゛
と言った男の顔が浮かぶ。
おらんやん…。
―あぁ、はよ帰りたい。
コンコン、
Γお待たせしましたー!!」
頼んでおいたフードが来た。
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