おやすみなさい 【2】

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次ふじわらさん歌ってくださいよー、 甘ったるい声で二の腕を揺すられ、仕方なくリモコンを手にとる。 ―結局のところ、あの男はいなかった。 そらそうやんな、シフトとかもあるんやろし… 受付の男は太った坊主頭で、奥の方も覗いてみたがそれらしき人は見当たらなかった。 さして感情も込めずに淡々と歌詞をなぞっていく。 ゛いつでも待ってるんで、゛ と言った男の顔が浮かぶ。 おらんやん…。 ―あぁ、はよ帰りたい。 コンコン、 Γお待たせしましたー!!」 頼んでおいたフードが来た。 .
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