おやすみなさい 【2】

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Γ藤原やっちまったのかー?」 それ漏らしたみたいだぞ? 上司が笑いながら太ももを指差す。 言われなくても冷たさはパンツにまで伝わっていて、最悪や、と小さく呟いた。 濡れてしまったジーンズは後にして、とりあえず破片を拾おうとしゃがんだ。 Γあ、大丈夫ですよ、こちらで処理しますんで」 上から降ってくる男の声。 自分かっこ悪すぎる。 構わず破片に手を伸ばそうとして、直後にばっと手を引っ込めた。 Γ……っ!!」 拾おうとしたものと別の破片で切ってしまったらしい。 まじかいな… 小指のわきを見ると、つーと手首へと血が伝っていた。 Γ血でてもーてるやん!」 顔を上げると同じ位置に男の顔があって、ちょっと驚いた。 Γいやこれくらいなら…」 反対の手で止血しようとすると、 Γあかん!ばい菌はいるて!」 その手を掴み 男はちょお行きましょ、と立ち上がった。 ぐいぐいと引っ張られ、テーブルの上にあったウェットティッシュを傷口に当てられて、そのまま連れていかれた。 つづく
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