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穂香は寝息を立てていた。
結局あのまま気を失ってしまった。
准一はジーンズだけを身に付け煙草を吸っている。
巻き込んじゃった…な。
俺が彼女に会いたいと思わなければ彼女は今の生活を壊すことはなかったかもしれない。
さっき無理矢理でも家に返していれば…。
「もう無理だな。引き返せない。俺も覚悟決めなきゃ…な。」
煙草の火を灰皿で消すとベッドに腰をかけた。
寝息を立てる穂香の髪を撫でる。
涙で滲んだアイラインをそっと拭った。
「俺も一緒に落ちるから。」
准一は胸の谷間に口づけし、自分の跡を残した。
赤く、赤く…。
「うーん」
「起きた?」
「あ、私寝ちゃった?」
「ってか気ぃ失っちゃったよ?」
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