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「ねえ、あなた死ぬの?」
また聞こえる小さな声。
俺はじっと紫陽花を見つめた。
「紫陽花の…声…?」
そう呟くと
「天然?紫陽花が喋るわけないよ?」
少し大きなその声は、下から聞こえてくることに気がついた。
紫陽花から下に視線をうつすと、今日には似つかわしくないような、真っ青で綺麗な淡い空色の傘をさした人がいた。
そして俺が自分をみつけたことに気づいたその人は、
「一緒に死ぬー?」
そう叫んだ。
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