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少し肌寒くなった空気がなんだか心地よく感じる時期。
蒸し暑かった夏は、あっという間に過ぎ去った。
ポケットに手をつっこみ黄色くなった、イチョウの葉をみあげながら
夕飯の買い出しに足を向けた。
通り過ぎる公園から小学生、特有の間の伸びた、聞き馴染みのある声が聞こえる
その後から
「おい海兎ぉー!腹減ったぁ」
と、わざと語尾を伸ばす鬱陶しい声も聞こえた。
「うわあ…、 お前も一緒だったのか、陽」
「子守してやってんのにそりゃねえだろー!?酷いぜっ(泣) 陽、泣いちゃうんだからっ…しくしくしくしく‥」
陽は、腐れ縁の幼なじみだ。
人懐っこくていつもにこにこしていて、面倒見もいい
馬鹿がつく程お人好しだが。
「違うよー!僕たちが陽の子守 してんのおっ!ねー、うるー!!」
「ねぇ!みっくーん!」
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