始まり

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俺は石川聖斗(いしかわせいと)、私立高校に通っている。 もう少しで卒業だけど。 遂に今日で高校生活最後の授業が終わった。 「今日で高校の授業も終わりだ! 皆、よく頑張ったな。」 「明日は高校最後の遠足だ。 羽をのばしすぎるんじゃないぞ。」 帰りのホームルームで担任の山中先生から明日のことについて話された。 そして放課後は、小学生からの親友である健一(けんいち)と、いつも通りに話しながら下校している。 「聖斗、明日楽しみだなあ!」 健一が、笑いながら話し掛けてくる。 よっぽど楽しみなのかな? 「そうだな。 明日行くテーマパークは、相当デカイらしいぞ。」 「へぇ~ そりゃ楽しみだ。おい聖斗、ジェットコースター乗りまくるぞ。」 「了解~、でも明日は、今年一番の寒さになるらしいぞ。」 「まじか…… 今日でさえ死ぬほど寒いのによ。ま、ジェットコースターに乗れば、寒さなんて吹っ飛ぶがな!」 寒がりの健一は、比較的温かい今日でさえ、寒がっている。 教室の暖房がきくまでは、室内でもマフラーをしているような奴だ。
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