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「はあはあ……」
血まみれの弘が、バスの扉を開けていた。
その後ろには、大和と彩がいる。
大和と彩は平気そうだが……
弘は、体の血を全て出しきったようにすら見える程だ……
足元には、血だまりができている。
絶望的な状態だ……。
ここにいる大多数の者が泣き出していた。
改めて、こいつらは危険すぎると実感した。抵抗したら、こんな風にされるのか……
これはサプライズパーティー……なんて確率は0になった。
少し期待していたんだ……
だが弘のこんな姿を見てしまったら……
「ふん、なんとかゲームクリアだ。残り30秒。ギリギリだったな。」
弘の後ろにいる従業員がストップウォッチを見ながら言う。
ゲームってなんだ?
一体弘達に何があったのだろう。
「はあはあはあ……」
そして、三人は床に座り込んでしまう。
「おい、さっさと適当な座席に座れ。出発する。」
弘に銃口を向ける。
「く……」
フラフラと三人は立ち上がり、座席に座る。
出発……?
どこに行くつもりなんだ?
それに、香苗と理恵と美佳、先生はどうしたんだ……
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