悪魔

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数時間走り、目的地に到着する。 これから始まるゲームの舞台だ。 20階建ての建物。 だが、普通の建物とは構造はまるで違う。 窓は一つもなく、建物は全て鋼鉄で囲まれている。 まるで要塞だ。 出入口は、たったの一つだけ。車両が入れる巨大な扉だ。 しかもその扉は、内部からしか開ける事は出来ない。 携帯を開く。 「俺だ。開けてくれ。」 「はい。」 内部の電話番号を知っている者が、こうやって外部から連絡をしない限り、扉は開かない。 ゴォオオオ…… 扉が開かれると同時に、アクセルを踏み込み、速やかに中に入る。 ゴォオオオ…… そして、すぐに扉は閉ざされる。 扉が開いている瞬間は、ごく僅か。 そして、彼らの乗ったバスを視界に捉える。 「ゲームスタートだ……」 彼らにとっては過酷なゲームだが……
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