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ゲームとは言っても、たぶん、命が懸かったものだ……
とにかく、今は彼らの言う通りにしよう。
「まずはこれで最上階の20階まで登ってもらう。」
川口が指差す先、この空間の隅っこには、天井を貫くハシゴがあった。
「拒否すると言ったら?」
弘が問う。
「その時は、あらゆる方法を使い、徹底的に痛みつけてから殺す。拒否したことを後悔させてやるよ。安心しろ、全てのゲームをクリアしたら、生きてここから出してやる。」
「全く信用できないな……どうせ生きて帰すつもりはないんだろ?」
「ふん。だからゲームをクリアしたら逃がしてやると言ってるだろう?どうせ警察に言っても無駄さ。」
「やっぱり信用できないな……どこからそんな自信が湧いてくる?」
弘はもちろんの事、皆が川口に疑念を持ち始めた。
どう転んでも、殺されてしまう気がしてならない。
「グダグタうるさい奴だ。」
パァン!
銃声が一つ、鳴った。
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