悪魔

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川口が狙ったのは、弘ではなかった。 「きゃああ!!」 川口の撃った銃弾は、女子達の足元にめり込んでいた。 恐らく、わざと当てないように撃ったのだろう。 「やめろ!撃つなら俺を……!」 弘は、すぐに女子達と川口の間に割って入る。 「それでいい。あまり口答えばかりしていると、今度は当てるぞ?」 「わかった……」 「くそっ……」 大和や早見も、何も出来ずに見ていることしか出来ない。 周りには、川口の仲間が何人もいるからだ。 今にも感情が爆発しそうだが、堪えるしかなかった。 「さあ、早くハシゴを登れ。」
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