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「次……?弘は無事なんですか?」
早見がすかさず質問する。
「ああ。無事に登りきったぞ。」
川口は、表情を変えずに答える。
「ふう……」
「良かった……」
とりあえずは、安心した。
やはり下を見ないで登れば、これほどの高さでも大したことはないらしい。
「次、俺が行ってくるよ。」
健一が手をあげる。
「健一……」
「心配すんな!弘と上で待ってるから!」
「わかった……頑張れよ!」
「おう。お前もな!」
俺の肩を叩き、ハシゴを登っていく健一。
不安だが、健一を信じるしかない。
…………
「次、登れ。」
健一も無事に登りきったようだ。
弘と健一のお陰で、俺も自信がかなりついてきた。
女子の表情も、少しは安心したように見える。
「俺が行くか。」
次は大和か。大和なら余裕だろう。
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