始まり

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「ふわぁああ……」 目覚ましの音で、俺は目が覚めた。 「やべ……寒い。」 天気予報通り、かなりの寒さだ。さすがにすぐには布団から出られそうにない。 健一はまじで遅刻かもな…… 10分ほど布団の中でくるまっていた俺は、体を起こした。 顔を洗い、歯を磨き、準備をする。 朝ご飯はバスの中で食べることにした。 「財布もちゃんと持って……」 荷物の確認をする。 「忘れ物はないな。」 「いってきまーす!」 外に出た瞬間、強烈な冷気が俺を襲った。 吐く息が白い。 寒さをこらえ、自転車に乗る。 健一と待ち合わせをする、いつもの交差点に向かうことにする。 いつも通っている通学路が違った道に見える。 民家の電気はついておらず、真っ暗だ。 いつもならこの道路は学生が大勢いる。 が、今は犬の散歩をしている人だけしか人通りがない。 走っていくうちに、いつもの交差点についた。 夜なら車通りは多いこの交差点だが、今は車通りも少ない。
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