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午後8時――
バスに戻った俺は疲れきって、寝ようとしていた。
隣の健一は、先生にバレないように、ゲームをやろうとしていた。
「おーい、皆揃ったか?」
一番前の席に座っていた先生が立ち上がる。
「いいえ、香苗(かなえ)と理恵(りえ)がまだ居ませんね。」
早見が答える。
「さっきからメールと電話してるんだけど返事無いし……」
女子が心配そうにしている。
「んー……遅いな、もう8時を過ぎているぞ。」
腕時計を確認しながら言う。
つい30分ぐらい前は眩しい程の明かりがあったテーマパークだが、今は閉園時間を過ぎ、明かりは殆ど無くなっていた。
人も居なくなってきている。
「先生が探しに行ってくるから、皆はここで待っていなさい。」
先生は、1人で香苗と理恵を探しに行った。
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