一人ぼっち

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私、神湖来さくら(かみこらい)は小学生になってからも変わらないままだった… そしてもう、5年生。 騒がしい教室の中。 いつも1人。 まぁ、自分から話そうとしないからいけないのかな? でも……私にはムリ。 だって… 「静かに~授業始めるぞ! よしっ! じゃあ、この前歴史の人を調べた班にわかれてまとめていけよ~。」 ハァ… めんどくさい。 そう思いながら私は班をつくって始めた。 確か私は、東郷平八郎だったけ? 最悪なことに私がいる班は男子しかいなかった。 その頃の私は男子がな苦手というか、怖かった… 「よしっ! やるかぁ!! 神湖来、お前字きれいだから、この紙に書いて。」 「うん。」 今話しかけてきたのが、宮山建徳(みややまけんと)いつもテンションが高いついでに背も。 まぁ、いいや。 やろ。 いつも私は暗かった。 でもそれには理由があったから… 私は作業を進めていた。 ……!?? やばっっ! どうしょう… 消しゴムがない… 友達がいない私は誰に借りろって? その頃の私には無理だった ああ゛!どうしょう! 私がどうしようと下を向いていると、 「…。」 無言で渡された消しゴムの主を探すと、佐木沢優司(さきざわゆうし) だった。 何で分かったんだろう? ドキン… ???? ドキン? 何だろうか? 今の。 まあ、いいや… 私はまだこの胸のドキドキの意味を理解できなかった。その時は、まだ… 「…。」 私は無言で消しゴムを借りた。 優司君は素っ気なかったけど、優しさは伝わってきた。 どうしたんだろう。私 さっきからドキドキするんだよなぁ… また家で考えるか。 私は多分その時、恋におちたんだ… 季節は冬… 寒い季節、私は初めて恋をしたんだと思う… その頃は気づいていなかったけど…
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