6人が本棚に入れています
本棚に追加
店。店内には、カオリとこのえ。二人で店内の整理をしている。
カオリ「このえちゃん、今日はね、本社の人が視察にくるそうなの」
このえ「視察……ですか」
カオリ「そうなの! うちは一応、チェーン店だから」
このえ「へえ……」
カオリ「うちの支店が、結構評判がいいから、盗める技術は盗んでいきたいって」
このえ「うち、評判よかったんですね……」
カオリ「認められてるってことね」
このえ「嬉しいですね! 店長」
カオリ「ええ! 張り切っていこうじゃないの!」
このえ「……で、何時頃来るんですか?」
カオリ「もうそろそろのはずだけど……」
そこへ、サラリーマン(伊藤裕介)が一人やってくる。あとを追うようにもう一人(浩司)。
カオリ・このえ「いらっしゃいませー!」
裕介「おはようございます」
カオリ「どうぞごゆっくりご覧くださいませー」
裕介「すみません」
裕介がカオリのもとへ。
裕介「私は本社から来ました、伊藤裕介と申します。こちらは、部下の佐々木浩司です」
浩司「ど、どうも……」
このえ「あ……」
浩司「……(このえと目を合わさないように必死)」
カオリ「あなた……このえちゃんのストーカー?」
浩司「! そ、そこまでしてません!」
裕介「……ちょっと待て、佐々木……」
浩司「は、はい?」
裕介「ストーカーとはどういうことだ? 詳しく説明しろ」
浩司「俺はそこまでしてません! ただちょっと、名前を調べただけです!」
裕介「ストーカーまであと一歩か?……ふざけるな! 会社の信用を地に落とす気か!」
浩司「は……」
最初のコメントを投稿しよう!