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陽が傾きかけ、村中に夕食の匂いが漂う頃、クレット家も例に漏れず団欒を楽しんでいた。
「いやしかし、最後の仕事は大変でしたよ。メガウフルの大群が…」
食卓を囲み、ネロアが旅の土産話を始める。
クレット家はネロアとユナの出稼ぎで生計を立てている。
彼らの収入源は主に魔物退治。
今回は東の海から北へ渡り、南下しながら村へ帰ってきた。
「でね。そしたらネロアが」
「バッカ。それは言うなっての」
夜の帳に包まれても、クレット家の食卓は話題が尽きない。
「ネロアさん、飲み過ぎですよっ」
「堅いこと言うな、シャロンも飲め」
「わわっ」
「お母さ~ん、飲んでる~?」
「ユナはちょっと飲み過ぎね」
穏やかな時間が流れる中、夜は次第にふけていった。
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