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「え?そうなのか?」
「あなた何も知らないで入ってきたの?のんきなもんね。」
あっそ悪かったな。
特になんも考えて入学したわけじゃないんだ。
「んで、格闘技が有名なら強い奴いるんだろ?何が、不服なんだ?」
「なんで、相撲部屋がないのよ!部でも最低、男女合同ってのが普通でしょうよ。」
高校に部屋なんてねぇよ。
それに体力差があるだろうよ。
「んな高校に、高砂部屋やら九重部屋なんてないだろうよ…。」
第一あってたまるか…。
高校が力士で暑苦しいわ。
「あなた相撲に詳しいの?」
「相撲?……相撲?」
俺の脳にはその時、何かビジョンが流れた。
小さい子供?
いじめられてる……誰だあれは?
『やーいやーい。』
『あぁ~ん。ひっくひっく。』
男の子達にいじめられてる誰かが写った。
なんだろ?
何か忘れてるな……。
「……ぇ……ちょ…」
「聞いてる?ねぇちょっとあなた。」
「へっ!?あ、あぁ…。」
「どうしたの急にボーっとして?」
「いや、悪いなんでもないよ。んで、何だっけ?」
「それでね。男女合同でもないなら、自主的に活動して綱を狙うしかないかなって。」
「だいたいなんで、合同じゃなきゃ嫌なんだ?」
「そんなの決まってるでしょ!強さを求めるのに、男女差別なんていらないでしょ!」
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