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とりあえずトイレを済ませた俺は教室へ帰る事に。
ただ、やっぱりあいつどこかで。
教室へ向かう俺は記憶を漁る様に、思い出そうとした。
「……小さい頃の記憶忘れてるからな…。でも、やっぱりどっかで、見た事あんだよな…。」
ま、そのうちポッと思い出すだろ。
それに思い出さないのは実はそこまで重要じゃないかもしんないしな。
と俺は、まるで他人事の様な言い方をした。
今日はまだ授業じゃない。
が、今日で学校説明だのなんだの準備が最後の日だ。
教室ではまだなにやら担任が話しをしている。
クラス役員を決めるのも何となく過ごしていた。
鷹山もよっぽど興味ないのか、俺の後ろで寝ていた。
相変わらず可愛いらしい顔してんな…。
なんで横綱なんだ?
「ではクラス役員は…」
もうほとんど担任の声も耳に入らない。
俺もこのまましばらく寝てしまおうか…。
ほとんど午前の記憶がない。
気付けば昼だ。
「んん~。昼にすっかな。」
座りながら体を伸ばした俺は、鞄から弁当を出した。
「あ、慶くんお弁当なの?」
その時、弁当を持った瀬尾が俺に言ってきた。
なんだ?
一緒に食べようってか?
「ん?あぁそうだが。」
「なら一緒に食べよう。一人で食べるより美味しいと思うよ。」
「あぁ、構わないよ。」
ま、仲良く一緒に食べるくらいいいか。
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