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『くすん。くすん。』
『どーしたの?』
公園で泣いている男の子に女の子が訪ねる。
5歳くらいの男女だった。
『い、いじめられたの…。』
すると女の子が腰に手を当てて威張る様に言った。
『んもぅ、男の子でしょ!男の子はやられたらやり返さなくちゃ。』
『で、でも僕…。』
『もう、そんな顔は駄目。ね!』
女の子は男の子の前まで歩み寄り、手をギュッと握り笑顔を見せてあげた。
『うん……。』
するとさっき男の子をいじめた男の子達がやってきて、再びからかいだした。
『なんだなんだ?女に助けて貰ってるのか?情けないなぁ~。』
『やぁーい泣き虫慶治!』
『弱虫慶治!だらしないぞ!』
『うぅ…。』
男の子は困った顔をした。
すると女の子が怒り、男の子達を睨んだ。
『弱虫はあなた達よ!3人で1人相手にして!卑怯者よ!』
3人のいじめっ子は標的を女の子に変えた。
『うわー怖い怖い。凶暴な女だ!』
『卑怯者よ!だって。気持ち悪いなぁ。』
『全然可愛いくない女だなぁ。』
すると男の子がムッとして、涙を拭い女の子を庇うように前に立った。
『おまけ達のほうが弱虫だい!』
『『な、なんだとー!』』
『……え!』
男の子達は怒り、女の子は悔しい顔から一変して驚き顔を赤らめた。
『可愛い子に向かって……それになんだい!おまえ達はただ口だけじゃないか!掛かって来いよ弱虫!負けるのが怖いんだろ!』
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