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「慶っち……ここは、格闘家や腕っぷしに自信のある人達が日々『喰うか喰われるか』の学校なの。」
「つまり、弱肉強食の学校なのです…。」
「な、何だって?何なんだここは?」
俺は頭が真っ白になった。
くだらないと思ったが、現に目の前でその現象が起きてる。
悔しいが、信じたくなくても信じるしかなかった。
「慶くんこれからどうするのですか?」
「んな事言われても…。」
「あたしらは慶っちが、心配なんだよ…。何も知らずに入学して酷い目にあったなんて事があったら…。」
「晶……。」
晶はとても心配な顔をしていた。
「慶くん何か中学や幼い時に運動や格闘技は?」
「いや……。特に…。」
しかし幸いにも俺は、身長も高くがたいもいい。
役に立つかわからないが、柔軟な体だ。
…………あれ?
でもなんでがたいとかいいんだ?
『うん!僕、強い横綱になる!』
『あたしも強い横綱になるよ!約束だよ?』
「……く……慶…ん………慶くん!!」
「あ。あ、あぁなんだ瀬尾?」
「どうしたのですか、ぼんやりなさって?」
やはり何か忘れている。
とても大切な記憶の気がする。
「慶っち……。あたし、あたし…。」
晶は心配そうに慶治の顔を見た。
すると慶治は晶の頭を撫でて笑顔で言った。
「大丈夫さ。心配すんな、何とかやってやるさ。」
この時、俺はマジでどうしようと内心焦ってた。
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