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咲は袋をゆっくりと開けた。
「あぁー!あたしの欲しかったTシャツとデニムのショートパンツだ!」
そこには咲がずーっと前に欲しがっていた服が入っていた。
なかなか高かったな…。
「あれ?なんかもう一着入ってる?」
それは俺が好みで買ったワンピースが入ってる。
「咲に似合うと思って買ってみたんだ。」
「え!いいの?」
「だって誕生日だぜ?咲に喜んで貰いたいからさ。」
「でもあたしワンピースなんて着た事ないし……。」
「大丈夫。咲は可愛いから似合うよ。」
俺はなんて太っ腹だ。
「兄貴……ありがとう!!」
「うわ!だから包丁握ってるんだから!」
咲は慶治に抱き着いた。
「兄貴大好き大好き!」
咲は俺の頬を強くほお擦りした。
正直嬉しい半面痛い…。
「はいはいよしよし。」
やっぱり頭を撫でてしまう俺だった。
「梓悪いなプレゼント一つで。」
「いいのよ。数なんて問題じゃないよ。慶治の気持ちがとても嬉しいわ。」
「あぁ~咲ちゃんいいなぁ~。」
「おう美菜子の誕生日にも欲しいの買ってあげるよ。」
「うん!」
毎日が元気な俺の一家だった。
その後、俺の晩飯を皆で食べたのだった。
「ふぁああ……。」
やはり朝はキツイ。
なんせ今日から授業の始まりだ。
「赤点とらなきゃいいかな?」
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