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そして山口は今日来なかった。
静かだから嬉しいが、もしかしたら晶が苦手だからかもな。
晶にずっと警戒されてたしな。
「さて、午後は受けるぞと。」
「食後の大突撃ー!」
(ゴブッ…ゴブッ…)
俺は吹きながら悲鳴がエコーして吹っ飛んだ。
「慶治!ちゃんとご飯食べた!?」
あぁ……。
消化不良起こす程にな……。
俺は瀕死の昆虫みたいにぴくぴくしていた。
「ったく……。わざわざ突撃するんじゃない!」
「いやぁ~慶治があまりにもおっきいからつい稽古を……。」
「俺は柱じゃねぇ…。当たり稽古しても駄目!」
「ちぇー!ブーブー!」
ったく……ん?
気付いたら晶も瀬尾も他の奴も、鷹山から目を背く様に……まるで存在してないかの様に……。
無視して……。
「ねぇ!聞いてる?」
「あぁ…わり。」
なんだろ……。
嫌な感覚だ……。
いじめとかの次元ではない……。
まるで皆から殺気を感じるみたいだ……。
なんなんだ……。
放課後
なんとか2時間起きていられた。
俺は何気なく教室を出た。
「慶くんさよなら。」
「慶っちバイバイ。」
「お、おう。またな。」
な、なんだ……普通じゃないか。
考え過ぎたかな。
「慶治ー!覚悟してあたしの部活に入りなさい!」
「あー鷹山……また今度ね……!!」
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