私、鷹山 奈々!関取です!

34/49
前へ
/49ページ
次へ
そして山口は今日来なかった。 静かだから嬉しいが、もしかしたら晶が苦手だからかもな。 晶にずっと警戒されてたしな。 「さて、午後は受けるぞと。」 「食後の大突撃ー!」 (ゴブッ…ゴブッ…) 俺は吹きながら悲鳴がエコーして吹っ飛んだ。 「慶治!ちゃんとご飯食べた!?」 あぁ……。 消化不良起こす程にな……。 俺は瀕死の昆虫みたいにぴくぴくしていた。 「ったく……。わざわざ突撃するんじゃない!」 「いやぁ~慶治があまりにもおっきいからつい稽古を……。」 「俺は柱じゃねぇ…。当たり稽古しても駄目!」 「ちぇー!ブーブー!」 ったく……ん? 気付いたら晶も瀬尾も他の奴も、鷹山から目を背く様に……まるで存在してないかの様に……。 無視して……。 「ねぇ!聞いてる?」 「あぁ…わり。」 なんだろ……。 嫌な感覚だ……。 いじめとかの次元ではない……。 まるで皆から殺気を感じるみたいだ……。 なんなんだ……。 放課後 なんとか2時間起きていられた。 俺は何気なく教室を出た。 「慶くんさよなら。」 「慶っちバイバイ。」 「お、おう。またな。」 な、なんだ……普通じゃないか。 考え過ぎたかな。 「慶治ー!覚悟してあたしの部活に入りなさい!」 「あー鷹山……また今度ね……!!」  
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加