私、鷹山 奈々!関取です!

8/49
前へ
/49ページ
次へ
そこには壇上でぶっ飛んだ新入生代表挨拶をした奴がいた。 「………自己紹介は?」 俺は聞こえるか聞こえないか微妙な小声で突っ込んだ。 そのあと彼女は辺りをキョロキョロ見渡した後、俺の方をちらっと見た。 目が合った俺は何故か寒気が走った。 すると教室中がざわめきだした。 ひそひそと聞こえるのは「変人」だの「不気味」だの「中二びょ…」コホン。 だが、俺はある意味いいと思った。 のんびり過ごす人よりまだましだ。 横綱になる? うん。いい目標じゃないか。 なんて考え……る訳ねぇー!! (な、なんだ?横綱だぁー!) 俺はやっと現状が理解出来た。 俺は後ろの彼女を二度見した。 そこには、やはり自信満々に堂々とした彼女、鷹山 奈々が立っていた。 「ん、おほん。そ、それでは鷹山さん。出身中学など…。」 女性の先生は鷹山に聞き直すが、鷹山が名前の鷹の如く睨まれみ先生はだまりこんだ。 でも、本当に目標だの夢だの熱い事は、悪い事ではないと思った。 そして、午前が終わり昼の昼食時に食堂で山口と話しをした。 「聞いたぜ~慶~。」 「……なにがだよ。」 ラーメンを口に運ぶ手を止めた。 「あの鷹山 奈々やらと同じクラスなんだろ?」 「誰から聞いたんだ?」 「ん~?内緒。」  
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加