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────入学式翌日、鏡夜のクラスでは
「皆さん昨日精製した魔器の扱いを覚えて貰うために今日を合わせて三日間は各自での練習期間とします。それが終わったら模擬戦をやりますので頑張って下さい。質問等があれば言ってください、それじゃあ解散」
生徒達に多少動揺はあったものの直ぐに皆が動き出す。
「鏡夜?どこで訓練する?」
唯が鏡夜の席まで来て話し出す。一緒に訓練することは決まっているらしい。
「学園の訓練所一つ借りてやればいいんじゃないか?」
王立学園と言うだけあって設備は充実していて、訓練施設も数えきれない程存在する。それが生徒には無料で貸し出されている。
「鏡夜、唯私達と一緒にやろうよ」
緋澄と由姫が遅れて鏡夜の席に集まる。
「別に構わないが」
「そうだね、やろうやろう」
嬉しそうに唯は賛成し鏡夜はこれといって感情が伺えない顔で答えた。
「じゃあ橘先生に許可をもらって来るよ」
緋澄の足は話ながらすでに橘に向かって進んでいた。
鏡夜たちは訓練室の使用許可がおりたため指定された訓練室にやって来ていた。
「先ずは何しようか?」
唯が首を傾げながら三人に問う。
「試しに戦ってみないかい?」
「えっ急すぎない!?」
「いや、案外妥当かもな、実戦が一番自分の課題も見つけやすいだろうしな」
緋澄の言葉を鏡夜が引き継ぎ淡々と理由を説明していった。
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