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二人の闘いはそれからしばらく続いた。
「勝負はついて無いがもうそろそろ止めよう」
言うが早いか鏡夜は大鎌をピアスに戻す。
「そうだね、これ以上やっても消耗するだけだろうしね」
唯と由姫が止め方を思案している最中に二人は動きを止めさっさと試合を終わらせ離れた位置にいた唯達の元へと歩いていく。
「二人とも本当に強いんだね」
「レベルが違うよ」
唯は素直に感嘆し由姫は苦笑いを浮かべている。
「いや、俺は弱い」
「僕もまだまだだよ」
「二人は強いと思うよ?」
「これじゃあ足りないんだ」
「騎士には程遠いよ」
「変に頑固だな~二人とも、それよりこれからどうしようか?」
由姫が呆れながらもこの後の予定を鏡夜に訪ねる。
「そうだな、各自課題もわかったと思うから各自でトレーニングでいいんじゃないか?」
鏡夜は緋澄を仰ぎ見る。
「僕は射的の精度と近接戦での魔器の応用かな」
「私は型の確認と魔力付加の練習しよっと」
「私は型に射程、魔力付加、か頑張らないと」
「じゃあ各自トレーニングって事で解散な、分かんないことがあれば周りの奴にちゃんと聞けよ」
そして四人は訓練室の中で散り散りになる。
魔力付加とは武器に魔力を纏わせ、強度、切れ味など武器の精度をあげる技術だ。
そして四人は各々が高みを目指しひたすら修行に励んだ。
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