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風の刃が迫る──手を抜いてるため威力は初級程度──由姫は魔器にするように自身の体に風の魔力を纏う。
風の魔力のおかげで体を動かす際に風が助力してくれるため、普段よりも格段に速く動ける様になっていた。
そのため由姫は横に大きく動き風の刃を交わす。
「ほぅなかなかやりますね、もう結構ですよ」
「はい、ありがとうございました。
蓮先生」
由姫がペコリと頭を下げて去っていった。
───場所は戻り最初の訓練室。
「最後は朝霧君ですね」
そしてプールから離れグランドまで歩いていく。
「ごめんなさいね、氷の魔術はあまり魔術書にもされて無いからあまり知らないの、だから」
そう言って橘は少し離れたプールに手を向ける。
すると水が浮き上がり鏡夜の前まで来ると人形になり地面にふわりと降り立つ。
「これに魔法をぶつけてみて」
「わかった」
橘が水で分身を造った理由は基本属性以外の魔術は魔術書にされることが少なく、個人的に発見していくしかないためである。
加えて基本属性よりも威力が高いと言われているためである。
「じゃあいくぞ」
鏡夜は集中し静かに告げる。
「いつでも構いませんよ」
鏡夜は聞いていたのだろうか全く反応を示さず、言葉を紡ぐ。
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