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二人はさぁ、さぁと鏡夜に詰めより壁まで追い詰め退路を断つ。
(逃げ場が)
「さぁ鏡夜どうなんだい?」
「さっきだって赤くなってたのしっかり見たんだからね」
鏡夜は勘づいていた。
(恐らく今のこいつらからは逃げられないだろうな)
いくら鏡夜達が強く才能溢れる若者であろうと中身は普通の子供、他人の恋愛話は大好物なのである。
「わかった、白状する。
俺は唯の事が好きだ」
鏡夜の告白に二人は嬉々とした表情を浮かべる。
「それじゃ告白は」
「そうだ、想いが有るなら伝えるべきだよ」
「悪いが、この気持ちは伝えるつもりはない。
二人にも黙っていてもらいたい」
「なぜだい?」
「何で!?」
「俺には伝える資格も何も無いからだ」
「どういうことだい?」
ただならぬ物言いに疑問を素直に投げかける。
「良ければ理由を聞かせてくれないか?」
「そうだよ、何か間違ってるよ」
二人は鏡夜の異変を察し真剣な面持ちで問う。
「良いだろう、話してやるよ、ある餓鬼の昔話を」
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