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「鏡夜、ごめん」
「謝る暇があったら一つでも多く覚えろ」
「うっ、ごめ…はい」
そして鏡夜の教え通りに一問ずつゆっくりだか確実に解いている。
「あの…唯、ここは?」
「はぁ~さっきも教えたよね?」
「あれ?そうだっけ?……そう言えばそんな気も……あはは………」
唯はそんな由姫をジト目、無言で見つめる。
「あはは……すいませんでした。
もう一度教えて下さい」
唯はもう一度溜め息を吐いて聞かれた問題について説明した。
それからずっと鏡夜と唯は自分の勉強をしながら質問に答える。
ということを繰り返して二時間程の時間を過ごした。
「ごめん、鏡夜少し休憩させてくれないか?」
「さ、賛成~」
修介と由姫は今にも倒れそうな顔しながら懇願する。
「どうしよっか?」
「まぁいいんじゃないか?そろそろ腹も減ってきたしな」
窓の外はすっかり暗くなっていた。
「おまえらは休んでろ、簡単な物なら直ぐに用意出来る」
由姫はともかく、普段なら間違いなく遠慮したであろう修介さえ勉強が余程疲れたのかだらしなく机に身を投げ出している。
「あ、私手伝うよ」
唯は鏡夜と一緒にキッチンに向かった。
「唯、これ、制服汚れると大変だろ?」
鏡夜は視線を反らしながらエプロンを唯に渡した。
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