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「何でも無いよ」
「うんうん」
修介が否定し由姫がそれを肯定する。
「そうか、まぁいい。
冷めないうちに食べてくれ」
そう言ってテーブルの上にオムライスを並べていく。
「うわー凄いね」
「これは鏡夜が?」
「ちょっと、私も手伝ったんだよ」
「あ、ごめん」
「どうでも良いからはやく食えよ」
「「「いただきます」」」
「おいし~」
「凄いよ、鏡夜」
「上出来、上出来」
「毎日作ってりゃそれなりになるさ」
鏡夜の一言に一瞬で空気が重くなる。
「「……うぐ」」
「……ごめん」
由姫と唯は食べていた物を喉に詰まらせ、修介は反射的に謝っていた。
「大丈夫か?
そして修介は何故謝ってるんだ?」
本人は自分が原因とは気づかず唯と由姫に飲み物を渡している。
「それより、二人はテスト大丈夫そう?」
唯が何とか話を変えようと二人に話を振る。
「正直に言うと…」
「…全然」
「あんなに教えたのに」
若干涙目になりながら唯が呟き、
「これは飯食い終わってからも勉強だな」
鏡夜が淡々と告げる。
「そんな…」
「うっ…」
二人は半泣き状態で残りのオムライスを平らげた。
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