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「もう、1年も経つんですね……」
「……マリ……」
二人は、一輝の両脇に立ち、同じように空を見上げた。
彼等の仲間の一人だったマリ、マリエル ラファードリバイヤからのは転校生であり、実質の付き合いは短い。1番長い香奈でさえ2年の付き合いだ。
しかし、共に戦ったあの数ヶ月は彼等の絆を確実に深めていた。
一輝にとって戦友であり、親友であり、
なにより最愛の人である。
「行くぞ」
二人が頷くのも見ずに、一輝は屋上から校舎へと入る扉に向かう。
それに香奈とマコトも続いた。
向かう先はマリの名が刻まれた追悼碑。
そして
マリの母国、リバイヤ。
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