モノクロの一年-最期のメール-

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あれから5日をかけ、一輝達はリバイヤのマリの家のある町へたどり着いた。 マリの故郷『ウィールバ』は砂漠の中のオアシスを中心に栄えている町で、旅人や商人が行き交う商業の町だ。 マリの親は町の中心から少し外れた所で小さな宿屋を営んでいた。 「ここみたいですね」 「……ここがマリの家……」 「……入るぞ」 一輝達は正面口から中に宿屋の中に入っていった。 建物は3階建てで、2階までが吹き抜けになっており、レンガ造りの落ち着いた雰囲気をしている。 1階は受付と広間、食堂などがあり、2階が客室みたいだ。 一回り見渡した後、一輝が受付に向かい、呼び鈴を鳴らした。 すると直ぐに奥から一人の女性が出てきた。 「はいはい!……いらっしゃいませ」 「ええっと……ミリアさんはいらっしゃ「もしかして、あなた達がマリのお友達?」 女性は笑顔で受付から出てきた。 「はじめまして。マリの母のミリアです」 「はじめまして。マリさんの「立ち話も何だから部屋に案内するわ。着いて来てちょうだい」 話す隙も貰え無かったが、一輝達はミリアの後に着いていくことにした。
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